化粧品の成分表示で見かける「コーヒー種子エキス」。毎朝飲んでいるあのコーヒーを肌に塗るの?と不思議ですよね。原料は同じ植物です。コーヒーノキの種子、つまりコーヒー豆から抽出したエキスが化粧品に配合されています。
ただし淹れたコーヒーをそのまま入れるわけではありません。カフェインと混同されやすい成分でもあります。美肌プロはイメージに寄りかからず中身から整理します。この記事ではコーヒー種子エキスの正体と化粧品での役割、安全性の考え方をひとつずつ見ていきます。
コーヒー種子エキスはコーヒーノキの種子(コーヒー豆)から抽出したエキスです。カフェインやクロロゲン酸などのポリフェノールを含み、酸化ケアの文脈で語られることが多い成分です。めぐりを助ける性質から目もと用クリームやボディケア製品でもおなじみの存在です。
くすみやごわつきが気になる肌向けの製品や毛穴・皮脂ケア製品、頭皮ケア製品などに配合されます。
| 基本情報 | 内容 |
|---|---|
| 正体 | コーヒーノキの種子(コーヒー豆)から抽出したエキス |
| 分類 | 植物エキス(整肌などの目的で配合) |
| 主な役割 | 肌をすこやかに保つ・キメを整える・ひきしまった印象に整える |
| 主な使用製品 | 目もと用クリーム・ボディケア製品・毛穴パック・頭皮ケア製品など |
| 美肌プロ毒性評価 | A |
コーヒーといえばカフェイン。ところが全成分表示の世界では「コーヒー種子エキス」と「カフェイン」は別の成分として扱われます。カフェインは単一の成分としての表示名称。コーヒー種子エキスはカフェインやポリフェノールを含んだ抽出物全体の名前です。
言いかえるとコーヒー種子エキス配合の化粧品に「カフェイン」と表示されているとは限りません。逆にカフェインだけを取り出して配合した製品もあります。表示名称が違えば別の成分として読む。これが全成分表示の基本ルールです。
もうひとつまぎらわしいのが名前のゆれです。成分表示には「アラビアコーヒーノキ種子エキス」という長い名前も存在します。実は英語の国際名称(INCI名)はどちらもCoffea Arabica (Coffee) Seed Extract。つまり同じアラビカ種のコーヒー豆から抽出したエキスに日本語の表示名称が2通りあるという関係です。
「コーヒー豆エキス」と呼ばれることもありますが、公式の表示名称一覧に載っているのは「コーヒー種子エキス」や「アラビアコーヒーノキ種子エキス」のほうです。似た名前でも「アラビアコーヒーノキ種子油」はエキスではなくオイル。名前の語尾まで読むのがコツです。
| 表示名称 | 中身 |
|---|---|
| コーヒー種子エキス | この記事の成分。コーヒー豆から抽出したエキス |
| アラビアコーヒーノキ種子エキス | INCI名が同じ。名前ちがいの同じエキス |
| カフェイン | エキスにも含まれる単一成分。別の表示名称 |
| アラビアコーヒーノキ種子油 | エキスではなくオイル。肌を柔らかく保つ役割 |
カフェインとポリフェノールを含む植物エキス。働きは次の4つに整理できます。
クロロゲン酸などのポリフェノールを含む酸化ケア系の成分です。くすみが気になる肌をすこやかに整える目的で配合される理由がここにあります。
めぐりを助ける性質からすっきり見せたい目もと用クリームやボディの引き締めを狙った製品によく登場します。役割は肌をひきしめて整えるところまでです。
整肌成分としてうるおいを与え、キメの乱れが気になる肌を整えます。毛穴パックや皮脂ケアクリームでの配合例もこの流れです。
頭皮ケア製品で見かけることもあります。ただし役割は頭皮のコンディションを整えるところまで。髪を生やす効果を約束する成分ではありません。
化粧品の全成分をチェックする
手元の化粧品も調べてみませんか。美肌プロ毒性評価が出ます。
美肌プロの毒性評価はAです。飲料として世界中で長い歴史を持ち、化粧品でも使用実績のある植物由来成分です。配合される濃度で問題となる報告は調べた限り確認できませんでした。ただし化粧品用エキスとしての公開試験データは限られます。
カフェインを含む点が気になる方もいるかもしれません。エキスとして化粧品に配合される量はごくわずかです。コーヒーを飲んで体に取りこむ場合とは条件がまったく違います。
| 評価項目 | 内容 |
|---|---|
| 美肌プロ毒性評価 | A |
| 皮膚刺激性 | 一般に低い部類 |
| 皮膚感作性 | 一般に低い(まれに植物アレルギー) |
| データの充実度 | 化粧品用エキスとしての試験報告は限られる |
| 使用実績 | 飲料として長い歴史。化粧品でも使用歴あり |
植物エキスでアレルギーが出たことのある方や敏感肌の方は念のため腕の内側で試してから顔に使ってください。
コーヒー種子エキスはポリフェノールを含む整肌系の植物エキスです。相性の良し悪しもこの性質で決まります。
| 組み合わせ | 理由 |
|---|---|
| ナイアシンアミドやビタミンC誘導体などの整肌成分 | くすみのない印象を目指す方向が同じで併用しやすい |
| グリセリンやBGなどの保湿成分 | うるおいを支えて整肌の働きを助ける組み合わせになる |
| カフェイン | 同じコーヒー由来の方向性。目もと用やボディ製品で一緒に配合される |
| 組み合わせ | 理由 |
|---|---|
| エタノールが上位のさっぱり系化粧水 | さっぱり感が強く出る。乾燥や刺激を感じやすい体質なら様子を見ながら |
| AHAなどのピーリング系成分 | 角質ケアと重なると肌への負担を感じやすい方もいる |
最後にひとこと。成分表示でコーヒー種子エキスを見つけたら目もと・ボディ・毛穴・頭皮のどれかを意識した製品かどうかを見てみてください。配合の狙いがつかめます。
そうでなければ毎日の一杯でおなじみの植物由来の整肌成分として、難しく考えずに付き合って大丈夫です。
Q. 飲むコーヒーと同じものですか?
A. 原料は同じコーヒー豆ですが、淹れて飲む使い方と成分を抽出して化粧品に少量配合する使い方は別物です。化粧品では整肌成分として読んでください。
Q. カフェインが入っているなら夜のスキンケアには不向き?
A. 化粧品に配合されるエキス中のカフェインはごくわずかです。飲んだときのように体に取りこむ使い方ではないため夜用・朝用と分けて考える必要はありません。
Q. 敏感肌でも使えますか?
A. 一般に低刺激ですが、植物エキスはまれにアレルギーが出ることもあります。気になる方は腕の内側で試してみてください。
全成分表示ではこう並びます。
水、BG、グリセリン、ナイアシンアミド、
コーヒー種子エキス、フェノキシエタノール、香料
↑ここ
「コーヒー種子エキス」または「アラビアコーヒーノキ種子エキス」とあればこの記事で紹介した成分です。「カフェイン」とあれば単一成分としての別の表示名称です。
美肌プロの成分データベースならコーヒー種子エキスの用途と安全性評価をそのまま確認できます。手元の目もと用クリームやボディケア製品の全成分表示と見比べてみてください。
美肌プロはコーヒーの親しみを肌での効果の根拠にしません。飲み物としての魅力は魅力として、肌の上では整肌成分のひとつと考えてください。
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