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植物エキスとは?「〇〇葉エキス」の名前の読み方と中身の違いを正直に解説|記事のアイキャッチ

【成分解析】植物エキスとは?「〇〇葉エキス」の名前の読み方と中身の違いを正直に解説

「アロエベラ葉エキス」って結局なにが入っているの?

化粧水の成分表示をながめていると「アロエベラ葉エキス」「チャ葉エキス」「ドクダミエキス」といった名前がずらりと並びます。植物の名前がついているので何となく良さそうに見えるものの、中身が何なのかは書かれていませんよね。

この「〇〇エキス」という表示、実は名前の付け方に一定の決まりがあります。ルールさえ知っていれば、初めて見る成分でも何からどう作られたものかを読み取れるようになります。

この記事では植物エキスの名前の読み方と中身の実際を整理します。同じ表示名なのに製品によって中身が違うという、あまり知られていない事情にも触れます。

この記事でわかること

  • 植物エキスが化粧品でどんな役割を持つのか
  • 「〇〇葉エキス」という名前を3つのブロックに分けて読む方法
  • 同じ表示名でも抽出に使う溶媒によって中身が変わること
  • 「〇〇花水」や「〇〇油」との違い
  • 安全性について今わかっていることと、まだ検証が足りていないこと

植物エキスとは? 化粧品での役割をやさしく解説

植物エキスとは、植物のある部位から有用な成分を取り出した抽出物のことです。たとえばカンゾウ根エキスは「マメ科植物カンゾウの根から得られる抽出物」と定義されています。植物そのものを配合しているわけではなく、目的の成分を溶かし出した液体を使っています。

取り出すときに使う液体を溶媒(ようばい)と呼びます。化粧品ではBG、エタノールなどが溶媒として使われます。これらは保湿や防腐補助といった別の役割も持つため、成分表示に単独で並ぶこともあります。

配合の目的は成分によってさまざまです。肌をうるおすもの、肌荒れを防ぐもの、色をつけるもの、香りづけに使われるものまで幅広くあります。植物エキスというひとつのグループでくくっても、働きは共通していません。

なお油分を目的にしぼり取ったものは「エキス」ではなく「油」と表示されます。こちらは植物オイルの選び方で詳しく扱っています。

名前は3つのブロックに分けて読む

植物エキスの表示名は、おおむね「植物名」「部位」「エキス」の順に並んでいます。長くて読みにくく見えても、区切って読めば意味がつかめます。

表示名植物名部位
アロエベラ葉エキスアロエベラエキス
カンゾウ根エキスカンゾウ(甘草)エキス
カミツレ花エキスカミツレ(カモミール)エキス
チャ葉エキスチャ(茶の木)エキス
ツボクサエキスツボクサ(部位の指定なし)エキス

部位が書かれていないものもあります。ツボクサエキスのように植物全体を使う場合や、部位を限定しない定義になっている場合です。

部位が変わると中身も変わる

同じ植物でも、どこを使うかで含まれる成分は変わります。根には根の、花には花の成分が集まっているためです。名前に部位が入っているのは、単なる説明ではなく中身を区別するための情報だと考えてください。

部位代表的な表示名の例傾向
チャ葉エキス、アロエベラ葉エキスポリフェノール類を含むものが多い
カンゾウ根エキス、オタネニンジン根エキス古くから生薬として使われてきたものが多い
カミツレ花エキス、カワラヨモギ花エキス香りの成分をあわせ持つものがある
果実ヨーロッパキイチゴ果実エキス、キュウリ果実エキス糖類や有機酸を含むものが多い
種子アマ種子エキス、カカオ種子エキス油分に近い成分を含む場合がある

上の傾向はあくまで大まかな目安です。同じ部位でも植物が違えば中身は別物なので、気になる成分は個別に確認するのが確実です。

「〇〇花水」や「〇〇油」との違い

成分表示には「〇〇花水」という表示も登場します。これは芳香植物を水蒸気で蒸留したときに得られる水の部分で、植物蒸留水と呼ばれます。センチフォリアバラ花水などが該当します。

エキスは溶媒で成分を溶かし出したもの、花水は蒸留して得られた水、油は油分をしぼり取ったものです。作り方が違うため、同じ植物が原料でも中身は別のものになります。

表示の形作り方
〇〇エキス溶媒で成分を抽出するカンゾウ根エキス
〇〇花水水蒸気蒸留で得られる水の部分センチフォリアバラ花水
〇〇油・〇〇種子油果肉や種から油分をしぼるオリーブ果実油

同じ名前でも中身が違う ~ 抽出溶媒という落とし穴

ここが植物エキスのいちばん分かりにくい部分です。表示名が同じでも、抽出に使った溶媒が違えば主成分が変わることがあります。

カンゾウ根エキスがその代表例です。水などの親水性の溶媒で抽出した場合と、油になじむ疎水性の溶媒で抽出した場合とで、主成分も期待される働きも異なります。

抽出に使う溶媒主成分報告されている主な働き
親水性(水など)グリチルリチン酸抗アレルギー作用、抗炎症作用
疎水性(油になじむもの)グラブリジンメラニンを作る酵素(チロシナーゼ)を抑えるという研究報告

成分表示に書かれるのはどちらも「カンゾウ根エキス」です。表示だけでは、どちらのタイプが使われているのかを見分けられません。すべての植物エキスがこうなっているわけではないものの、こういう例があると知っておくと過度な期待を避けられます。

また原料メーカーは、複数のエキスをあらかじめ混ぜた混合原料として供給することもあります。この場合、構成成分としてエキスのほかにBGや水が含まれるため、成分表示にそれらが並ぶ理由のひとつになります。

植物エキスの安全性をデータで確認

植物エキスは種類が非常に多く、ひとまとめに安全性を語れるものではありません。ここでは共通して言える点を整理します。

確認したい項目現時点でわかっていること
皮膚刺激性化粧品に配合される濃度では、多くのエキスで問題となる報告は多くない。ただし成分ごとに評価は異なる
皮膚感作性(アレルギー)植物由来のため、特定の植物にアレルギーがある方は反応する可能性がある
使用実績化粧水や乳液を中心に幅広く使われており、使用の歴史は長い
有効性の根拠試験管や培養細胞での研究が中心のものも多く、ヒトでの検証まで進んでいるものは限られる

安全性の評価は、対象となる成分ごとに個別の資料をもとに判断する必要があります。美肌プロの成分ページでは成分単位で情報を載せているので、気になるものはそちらもご覧ください。

他の成分との相性

植物エキスはほとんどが水になじみます。ただし期待される働きは植物ごとに違うので、組み合わせの意味も変わります。

相性が良い組み合わせ

組み合わせ理由
化粧水・ジェル多くが水になじむため、化粧水やジェルに配合しやすい
方向の違うエキスどうしうるおいを与えるもの、ひきしめるもの、肌荒れを防ぐものがある。狙いが違えば重ねる意味がある
日焼け後のケア製品 × アロエベラ葉エキスうるおいを与えながら落ち着かせる方向で使われる

注意が必要な組み合わせ

組み合わせ理由
同じ方向のエキスを重ねるたとえばひきしめる方向のエキスが複数入っても、効果が積み上がるという書き方はされていない
植物エキスの数が多い製品まれにアレルギーが出ることがある。数が増えると、合わなかったときに原因を追いにくい

成分表示で植物エキスを見つけたら、それぞれの狙いが違うか同じかを見てみてください。処方の設計が読み取れます。


美肌プロ毒性評価を成分ごとに見てみます。ここで挙げた6つは、いずれもAでした。名前も由来もばらばらですが、評価の面では横並びです。

成分美肌プロ毒性評価
アロエベラ葉エキスA
チャ葉エキスA
ドクダミエキスA
カンゾウ根エキスA
ツボクサエキスA
センチフォリアバラ花水A

よくある誤解 ~ 「植物由来だから肌にやさしい」って本当?

植物エキスに対してよく聞くのが「自然のものだから刺激が少ない」という受け止め方です。これは正確ではありません。

植物にアレルギーを持つ方にとっては、むしろ反応の原因になり得ます。食物アレルギーと同じで、由来が自然かどうかと体質に合うかどうかは別の話です。花粉症の原因になる植物と近い種類のエキスが使われていることもあります。

逆に「合成だから危険」というのも同じくらい根拠の弱い見方です。判断の材料になるのは由来ではなく、その成分について何がどこまで確認されているかです。

もうひとつよくあるのが「植物エキスがたくさん入っているほど良い製品」という考え方です。成分表示の後半に並ぶ植物名が多くても、それぞれの配合量はごくわずかということもあります。数の多さは品質の指標になりません。

こんな方は気にしてみてもいいかも

  • 花粉症など植物にアレルギーがある方は、同じ科の植物エキスが入っていないか確認しておくと役立ちます
  • 肌が敏感な時期は、初めて使う植物エキス入りの製品を顔全体に広げる前に、目立たない場所で試すと落ち着いて判断できます
  • 「〇〇エキス配合」という訴求を見たときは、成分表示のどのあたりに書かれているかを確認すると配合量の見当がつきます

成分表示での確認方法

実際の表示だと、植物エキスはこの位置に出てきます。

水、BG、グリセリン、スクワラン、トコフェロール、
アロエベラ葉エキス、フェノキシエタノール、香料
↑ここ

化粧品の全成分表示には、配合量の多い順に記載するというルールがあります。ただし1%以下の成分は順不同で記載してよいことになっているため、後半の並び順から配合量を細かく読み取ることはできません。

それでも、目当ての植物エキスが表示の前半にあるか後半にあるかは手がかりになります。前半にあれば比較的多く配合されている可能性があり、最後のほうに並んでいれば少量と考えられます。表示の読み方は化粧品の全成分表示の読み方で詳しく解説しています。

なお個別の植物エキスについて深掘りしたい場合は、CICA(ツボクサエキス)の解説のように成分単体を扱った記事もあります。自分の肌悩みから成分を探したい方は自分に合った成分の探し方もあわせてご覧ください。

美肌プロで植物エキスの成分解析を確認してみよう

美肌プロでは成分ごとに用途と安全性の情報をまとめています。手持ちの化粧品に書かれている植物エキスの名前をそのまま検索すれば、その成分のページにたどりつけます。

その成分を配合している商品を横断して調べることもできます。名前だけでは中身が見えにくい植物エキスこそ、こうしたデータベースが役に立ちます。

美肌プロの成分データベースなら、植物エキスの用途と安全性評価をそのまま確認できます。手持ちの化粧水で、「〜エキス」で終わる成分を全部書き出してみてください。植物名・部位・エキスの3つに区切って読むと、何から何を取ったものかが見えてきます。

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まとめ

  • 植物エキスは植物のある部位から溶媒で成分を取り出した抽出物のこと
  • 表示名は「植物名」「部位」「エキス」の3つに分けて読むと中身が見えてくる
  • 部位が変われば含まれる成分も変わるため、名前の部位表記は中身を区別する情報になっている
  • 同じ表示名でも抽出溶媒によって主成分が変わる場合があり、表示だけでは見分けられない
  • 「植物由来だから肌にやさしい」とは言えず、アレルギーの原因になることもある
  • 配合量は表示の前半か後半かでおおよその見当がつく

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出典