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【成分解析】NAD+とは?NMN・ナイアシンアミドとの関係をデータで正直に解説

この記事でわかること

  • NAD+の正体(体内でエネルギー代謝を支える補酵素)
  • 表示名称「ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド」は2005年からリスト収載
  • NMN・ナイアシンアミドとの関係(材料と完成品)
  • 「塗るNAD」で確かめられていること・いないこと
  • よくある疑問(Q&A)

新しそうで、リスト収載は20年前

「塗るNAD」という言葉を見かけるようになりましたよね。韓国コスメの新しい波として、PDRNと並べて紹介されることが多い成分です。

最先端に聞こえます。ところが日本化粧品工業会の表示名称リストを引くとNAD+の表示名称は2005年発行のリストに収載済み。20年前から化粧品に配合できる成分でした。

新しいのは成分ではなく、光の当たり方のほうです。


NAD+とは?

ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドという長い名前の物質で英語の頭文字からNADと呼ばれます。

体の中では食べたものからエネルギー(ATP)を作る反応を助ける補酵素として働いています。細胞のエネルギー代謝に関わる、生化学の教科書に必ず出てくる物質です。

基本情報内容
正式名称ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド
体内での役割エネルギー産生を助ける補酵素
表示名称リストへの収載2005年発行のリストから
関連する表示名称NADH-2Na(還元型)、ニコチンアミドモノヌクレオチド(NMN)
配合目的(データベース分類)皮膚コンディショニング剤
美肌プロ毒性評価(NMN)A

NMN・ナイアシンアミドとの関係

この3つは親戚です。体内での関係を1行で書くとこうなります。

ナイアシンアミド(ビタミンB3)→ NMN → NAD+

ナイアシンアミドはNADの部品です。参照した資料にも、ナイアシンアミドが補酵素NADの中に存在して酸化還元反応やATPの産生に関わることが書かれています。NMNはその途中にある物質で名前にニコチンアミド(=ナイアシンアミドの別名)を含んでいます。

成分表示名称リスト化粧品での立ち位置
ナイアシンアミド収載あり人での試験データが豊富。医薬部外品の有効成分としての承認例もある
ニコチンアミドモノヌクレオチド(NMN)2017年発行のリストから配合目的は酸化防止剤。サプリで先に有名になった
ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)2005年発行のリストから配合目的は皮膚コンディショニング剤
NADH-2Na収載ありNADの還元型のナトリウム塩

「塗るNAD」で言えること・言えないこと

体内でNADが重要な働きをしていること。ここまでは教科書レベルの確かな話です。

では化粧品としてNAD+を塗ると肌で何が起きるのか。この問いに答える公開試験データを、今回参照した範囲では示せませんでした。効果を数字で語れる段階にない、が正直な現在地です。

「細胞が若返る」「エネルギーを取り戻す」といった宣伝文句は化粧品で認められる表現の範囲を超えています。体内での役割の説明が、塗った場合の効果の説明にすり替わっていないか。読むときの分かれ目はここです。

実績のあるデータで選びたい方には部品にあたるナイアシンアミドという先輩がいます。人での試験データが多く、当サイトにも解説記事があります。


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手元の化粧品も調べてみませんか。美肌プロ毒性評価が出ます。

安全性の考え方

項目内容
公開試験データNAD+・NMNとも個別の刺激性・感作性の公開データは示せなかった
使用実績表示名称の収載はNAD+が2005年、NMNが2017年
美肌プロ毒性評価ニコチンアミドモノヌクレオチド A

履歴は意外と長い成分ですが、配合をうたう製品が増え始めたのは最近です。初めて使うときは顔全体の前に狭い範囲で試して、様子を見てから広げてください。

他の成分との相性

NAD+・NMNの配合目的はそれぞれ皮膚コンディショニング剤・酸化防止剤です。この2つの立ち位置から相性を見ていきます。

相性が良い組み合わせ

組み合わせ理由
ナイアシンアミド体内では材料と完成品の関係にある成分どうし。同じ処方に配合されることがある
ビタミンC・ビタミンEなどの抗酸化成分NMNの配合目的(酸化防止剤)と方向性が同じ
グリセリン・BGなどの保湿の土台水に溶ける性質どうしで、処方にまとめやすい

注意が必要な組み合わせ

避けたほうがよい組み合わせについての記述は見当たりませんでした。根拠のない内容を書き足すことはしません。


成分表示での見つけ方

水、グリセリン、ニコチンアミドモノヌクレオチド、BG、…
水、BG、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド、…

カタカナの長い名前なので見落としやすいです。「ニコチンアミド」から始まる行を目印にしてください。ナイアシンアミドとは別の名前で書かれます。


よくある疑問(Q&A)

Q. NMNとNAD+はどちらがすごいのですか?

体内では材料と完成品の関係で優劣の話ではありません。塗った場合の比較データはどちらも示せないのでこの質問に答えられる段階にありません。

Q. サプリのNMNと同じものですか?

物質としては同じ名前です。ただし食品と化粧品では制度も評価の観点も別です。飲んだ場合の話を、塗った場合に当てはめることはできません。

Q. ナイアシンアミド配合の化粧品を使えば足りますか?

ナイアシンアミドはNADの材料ですが、塗ったぶんが肌の中でNADになると確かめられているわけではありません。ナイアシンアミド自体に人での試験データが多くあるのでそちらを目当てに選ぶのは合理的です。


美肌プロでNMNの成分解析を確認してみよう

美肌プロの成分データベースでNMNの用途と評価をその場で確認できます。

👉 ニコチンアミドモノヌクレオチドの成分詳細・安全性評価を見る

「塗るNAD」をうたう製品に出会ったら全成分表示のどの名前がそれに当たるのか照らし合わせてみてください。

👉 ニコチンアミドモノヌクレオチドの配合商品を見る


まとめ

  • NAD+は体内でエネルギー代謝を支える補酵素。生化学の基本物質
  • 表示名称ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドは2005年からリスト収載。新顔ではない
  • ナイアシンアミド→NMN→NAD+という材料の流れがある
  • 塗った場合の効果を示す公開データは示せなかった。体内の役割と塗る効果は別の話
  • データの厚みで選ぶならナイアシンアミドが先輩

「塗るNAD」の製品を見かけたら裏面でニコチンアミドから始まる長い名前を探してみてください。長い名前が読み解けるようになると次の流行が来ても慌てずにすみます。


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