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ローズ色の口紅と女性を配した、オクチルドデシルステアロイルステアレートの解説アイキャッチ画像

【成分解析】ステアロイルオキシステアリン酸オクチルドデシルとは?名前が2つある理由と口紅での役割

名前が2つある成分?ステアロイルオキシステアリン酸オクチルドデシル

口紅やヘアオイルの成分表示に、ステアロイルオキシステアリン酸オクチルドデシルという長い名前が並んでいることがあります。カタカナが20文字以上も続くので読む気が失せてしまった方もいるかもしれません。

さらにややこしいことに、この成分は製品や資料によってオクチルドデシルステアロイルステアレートと書かれることもあります。名前が違うので別のものだと思ってしまいますが、中身は同じです。

この記事では名前の読み解き方と、この成分がメイク製品で果たしている役割を整理します。長い名前も分解して読めば意味のある情報として受け取れるようになります。

この記事でわかること

  • ステアロイルオキシステアリン酸オクチルドデシルが化粧品でしている仕事
  • 「オクチルドデシルステアロイルステアレート」と同じ成分である理由
  • 長い名前をパーツに分けて読む方法
  • ミリスチン酸オクチルドデシルなど仲間の成分との違い
  • 安全性の考え方と成分表示での見つけ方

なぜ名前が2つあるのか

化粧品の成分名には酸の名前を先に書く方式と、アルコールの名前を先に書く方式の両方があります。同じ物質でも、どちらの順で書くかによって見た目の名前が変わります。

書き方表示される名前
酸を先に書く方式ステアロイルオキシステアリン酸オクチルドデシル
アルコールを先に書く方式オクチルドデシルステアロイルステアレート
国際的な名称(INCI名)Octyldodecyl Stearoyl Stearate

成分表示を見比べていて「この製品には入っていない」と感じたときは、もう一方の名前でも探してみてください。同じような書き分けはほかのエステル油にもあります。

名前をパーツに分けて読む

化粧品に使われる油の多くはエステル油と呼ばれます。脂肪酸とアルコールを結びつけて作る油で組み合わせを変えると感触を自由に設計できます。

この成分の場合、まずステアリン酸にもう一つのステアリン酸が結びついた「ステアロイルオキシステアリン酸」ができます。それをオクチルドデカノールというアルコールと結びつけたものが、この成分です。ステアリン酸が二重に使われているぶん分子が大きくなり、肌の上にとどまりやすい油になります。

口紅やヘアオイルで果たしている役割

この成分の持ち味はのびの良さとなめらかな感触です。分子は大きいのですが、するすると広がってムラになりにくい性質があります。肌や唇の表面に薄い膜を作り、うるおいが逃げるのをおさえます。

もう一つの大きな役割が顔料の分散です。口紅やファンデーションには色のもとになる粉が入っていますが、粉は油の中でかたまりやすく、そのままではムラになります。この成分は粉を均一に散らす力に優れていて、色をきれいに広げる助けになっています。発色の良さや塗りムラの少なさは、こうした油の働きに支えられています。

ヘアケア製品でも使われます。髪の表面をなめらかに整え、傷んでかたくなった髪をやわらかい手ざわりにする目的で配合されます。ツヤを出しながら指通りを良くする役目です。

仲間のエステル油と比べてみる

成分名特徴よく使われる場面
ステアロイルオキシステアリン酸オクチルドデシルのびが良くなめらか。顔料を散らす力に優れる口紅・ファンデーション・ヘアケア
ミリスチン酸オクチルドデシル軽くさらっと伸びる乳液・クレンジング・メイク下地
オクチルドデカノール油性のアルコール。ほかの成分を溶かす役目も口紅の基剤・紫外線吸収剤の溶剤
水添ポリイソブテン密着感がありツヤを出しやすい合成油グロス・ヘアオイル

共通しているのはオクチルドデカノールという原料アルコールです。これを軸に、結びつける酸を変えることで軽い油にもリッチな油にもできます。名前の共通部分に注目すると仲間が見えてきます。仲間全体の整理はオクチルドデカノールの解説記事でくわしく扱っています。

化粧品の全成分をチェックする

手元の化粧品も調べてみませんか。美肌プロ毒性評価が出ます。

ステアロイルオキシステアリン酸オクチルドデシルの安全性をデータで確認

唇に使う製品に入るため口に入る可能性を気にされる方もいると思います。断定を避けながら一般に言われている内容を整理します。

評価項目内容
皮膚刺激性ほとんどなしとされる
皮膚感作性重大な報告は見当たらない
眼刺激性目のまわりの製品では配慮される項目
肌への浸透分子が大きく表面にとどまる性質
使用実績メイク製品を中心に長く使われてきた実績あり
旧表示指定成分該当しない

分子が大きい油は肌の表面にとどまりやすく、内部に入り込みにくい性質があります。刺激の面ではおだやかな部類とされ、リップ製品での使用実績も長く積み重なっています。

一方で膜を作る力があるぶん、落とし残しには気を配りたいところです。色の濃い口紅を使った日は専用のリムーバーやクレンジングを使うと唇の負担を減らせます。

美肌プロ毒性評価を成分ごとに見てみます。この4つはいずれもAでした。名前の長さと評価は関係ありません。

成分美肌プロ毒性評価
オクチルドデシルステアロイルステアレートA
オクチルドデカノールA
ミリスチン酸オクチルドデシルA
水添ポリイソブテンA

「油分が多いとニキビのもと」というよくある誤解に答えます

油分の多い製品を避けている方は少なくありません。エステル油と聞くと毛穴がつまりそうな印象を持つ方もいます。

たしかに油の種類によって、毛穴のつまりやすさには差があります。ただしこれは油の量だけで決まるものではなく、分子の形や肌との相性によって変わります。すべての油が同じように働くわけではありません。

もう一つ大切なのが使う場所です。この成分が主に使われるのは唇やポイントメイク、そしてヘアケア製品です。皮脂腺が多く毛穴のつまりが起こりやすいのは主に額や鼻まわりなので使う部位が違えば影響の受け方も変わります。

成分名の印象で避けるより、自分の肌のどの部分にどれだけ使うかで考えるほうが実際の判断に近づきます。

こんな方は気にしてみてもいいかも

  • 唇が荒れやすく、リップ製品を選ぶときに慎重になりたい方
  • 色の濃いリップを使ったあと、落とし方が気になっている方
  • 油分の多いメイク製品が肌に合わないと感じたことがある方
  • ヘアオイルの重さが気になり、成分から選び分けたい方

あてはまる方は落とし方を見直したり、軽い質感の製品を試したりすると付き合いやすくなります。唇に違和感が出たら使用をやめて、続くようなら皮膚科医に相談してください。

成分表示での確認方法

実際の表示だと、ステアロイルオキシステアリン酸オクチルドデシルはこの位置に出てきます。

水、BG、グリセリン、スクワラン、トコフェロール、
オクチルドデシルステアロイルステアレート、フェノキシエタノール、香料
↑ここ

製品裏面の全成分表示で「ステアロイルオキシステアリン酸オクチルドデシル」または「オクチルドデシルステアロイルステアレート」を探します。名前が長いのでまず「オクチルドデシル」という文字列を探すのが近道です。ただしミリスチン酸オクチルドデシルなど別の成分にも同じ言葉が入るため前後まで読んで確認しましょう。

表示の順番の意味や名前の探し方のコツは化粧品の全成分表示の読み方でくわしく解説しています。

美肌プロでステアロイルオキシステアリン酸オクチルドデシルの成分解析を確認してみよう

気になる成分を自分で調べてみたい方は成分の探し方の記事も参考になります。

美肌プロの成分データベースならステアロイルオキシステアリン酸オクチルドデシルの用途と安全性評価をそのまま確認できます。口紅を1本、「オクチルドデシル」の文字を探してみてください。「ステアロイルステアレート」が続いていればこの成分です。発色のよさを支えています。

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まとめ

ステアロイルオキシステアリン酸オクチルドデシルはステアリン酸を二重に使った酸とオクチルドデカノールから作られるエステル油です。のびが良くなめらかで、顔料を均一に散らす力に優れています。口紅やファンデーションの発色と塗りやすさ、ヘアケア製品のなめらかな手ざわりを支えています。

覚えておきたいのは、オクチルドデシルステアロイルステアレートという別の書き方があるという点です。名前が違っても同じ成分なので成分表示を見比べるときは両方の名前で探してみてください。

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読み終わったら、気になる1本を検索してみてください。全成分と評価が一覧で出ます。

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