植物由来をうたう化粧水やクリームの成分表示で見かける「アシタバ葉/茎エキス」。青汁で聞いたことはあっても、化粧品での役割は知らないという方も多いのではないでしょうか。
美肌プロは「細胞賦活」という響きをそのまま効果として扱いません。報告されている中身のほうをお伝えします。この記事ではアシタバ葉/茎エキスの正体と働き、安全性を正直にお伝えします。
アシタバ葉/茎エキスはセリ科植物アシタバ(明日葉)の葉と茎から得られる抽出物です。八丈島など日本の温暖な海岸地帯に自生する植物で「今日葉を摘んでも明日には新しい葉が出る」ほどの生命力の強さが名前の由来といわれています。
主な働きは表皮角化細胞の増殖を促す細胞賦活作用です。含まれるキサントアンゲロールやフラボノイドなどの成分が、整肌をサポートする成分として注目されています。
| 基本情報 | 内容 |
|---|---|
| 正体 | セリ科植物アシタバ(明日葉)の葉と茎から得られる抽出物 |
| 主な役割 | 細胞賦活(整肌サポート) |
| 配合量の目安 | 臨床試験では0.5%配合の例あり |
| 主な使用製品 | 化粧水・クリーム・マスク・シャンプーなど |
| 美肌プロ毒性評価 | A |
アシタバにはキサントアンゲロールや4-ヒドロキシデリシンといった特有の成分のほか、シナロシドやイソクェルシトリンなどのフラボノイドが含まれます。これらが肌のコンディションを整える方向で働く、という見方です。
あわせて、サポニンによる保湿サポートやタンニンによる引き締め感も特徴のひとつです。育毛系のヘアケア製品にも配合されることがあります。
アシタバ葉/茎エキスの説明で使われる「細胞賦活」は少し大げさに響く言葉かもしれません。意味しているのは、表皮角化細胞の増殖を促す働きが試験で報告されているということです。
これは肌の生まれ変わりを土台からサポートするという方向の話でシワやたるみが解消されることを約束する表現ではありません。エキスの実際の配合量は成分表示からは読み取れないため働きの体感には製品差があると考えるのが正直なところです。
「今日摘んでも明日には生える」という植物の生命力のイメージと、化粧品成分としての実際の働きは分けて捉えると過度な期待も不安もなく付き合えます。
化粧品の全成分をチェックする
手元の化粧品も調べてみませんか。美肌プロ毒性評価が出ます。
アシタバ葉/茎エキスは医薬部外品原料規格2021に収載されている成分で25年以上の使用実績があります。皮膚刺激性・皮膚感作性についても詳細な試験データは限られていますが、これまでのところ大きな問題は報告されていません。
| 評価項目 | 内容 |
|---|---|
| 皮膚刺激性 | 詳細な試験データは限定的だが大きな問題は報告なし |
| 皮膚感作性 | 同上 |
| 眼刺激性 | データが見当たらず詳細不明 |
| 使用実績 | 25年以上、医薬部外品原料規格2021に収載 |
正直にお伝えすると植物由来の成分は季節や産地によって成分組成が変動する可能性があります。天然由来ゆえの個体差があることは知っておくとよいでしょう。
アシタバ葉/茎エキスは水になじむ植物エキスです。保湿と収れんの両方の性質を持つことが、組み合わせにあらわれます。
| 組み合わせ | 理由 |
|---|---|
| 化粧水・美容液 | 水になじむ植物エキスなので化粧水のような水の多い処方に入れやすい |
| ハリ・弾力を意識した処方 | エイジングケアをうたう化粧品に使われることが多い |
| 酸化を防ぐ方向の成分 | フラボノイドによる抗酸化作用が期待され、同じ方向の成分と並びやすい |
| 組み合わせ | 理由 |
|---|---|
| 「細胞賦活」という言葉をそのまま受け取ること | 化粧品で書ける表現の範囲は決まっている。期待される働きと、認められた効果は別 |
成分表示でアシタバ葉/茎エキスを見つけたらほかの植物エキスも入っていないか探してみてください。肌に合わなかったときの手がかりになります。
使用実績は長い成分ですが、以下に当てはまる方は成分表示をチェックしてみるといいかもしれません。
セリ科に心当たりがなければ25年以上使われてきた整肌成分として読み流して構いません。
Q. アシタバ葉/茎エキスは肌に悪くないですか?
A. 25年以上の使用実績があり、これまでのところ大きな問題は報告されていない成分です。ただしセリ科にアレルギーのある方は念のため確かめてから使ってください。
Q. 青汁のアシタバと同じ効果がありますか?
A. 由来となる植物は同じですが、化粧品に配合されるのは抽出したエキスです。飲用での働きと肌への働きは分けて考えるとよいでしょう。
Q. 敏感肌でも使えますか?
A. データ上のリスクは低い部類です。ただしセリ科植物にアレルギーがある方は注意してください。心配な場合はパッチテストをおすすめします。
アシタバ葉/茎エキスは表示のうえでこの形で記載されます。
水、BG、グリセリン、スクワラン、トコフェロール、
アシタバエキス、フェノキシエタノール、香料
↑ここ
成分表示に「アシタバ葉/茎エキス」や「アシタバエキス」があればこの記事で紹介した細胞賦活の成分です。植物エキスは配合量が少ないことが多く、表示順の後半に書かれる傾向があります。
美肌プロの成分データベースではアシタバ葉/茎エキスの詳細と安全性評価を確認できます。和漢をうたう化粧水やクリームの表示と照らし合わせてみてください。
美肌プロの成分データベースならアシタバ葉/茎エキスの用途と安全性評価をそのまま確認できます。手持ちの化粧水でほかにどんな植物エキスが入っているか書き出してみてください。肌に合わなかったときに、どれが原因だったかを絞る手がかりになります。
美肌プロは「植物由来だから安全」といった単純な判断はしません。植物の生命力のイメージと、化粧品成分としての働きは切り分けて読んでください。
化粧品の全成分をチェックする
読み終わったら、気になる1本を検索してみてください。全成分と評価が一覧で出ます。