透明な化粧水や乳液の成分表示で見かける「ポリソルベート20」。合成界面活性剤と聞くと少し不安になりませんか。
美肌プロは「合成界面活性剤」という分類名で評価を決めません。評価Cの中身も試験データで確かめます。この記事ではポリソルベート20の正体と働き、安全性を正直にお伝えします。
ポリソルベート20はラウリン酸とソルビトールをもとに酸化エチレンを付加してつくられる非イオン性界面活性剤です。HLB値は16.7〜17.0と高く、水になじみやすい性質を持ちます。
働きは大きく2つです。水と油を均一に混ぜ合わせる乳化作用と、香料や精油のような油になじむ成分を透明な液体に溶かし込む可溶化作用です。透明タイプの化粧水や香水によく使われます。
| 基本情報 | 内容 |
|---|---|
| 正体 | ラウリン酸とソルビトールをもとにした非イオン性界面活性剤 |
| 主な役割 | 乳化・可溶化 |
| 配合量の目安 | 試験では0.084〜8.4%の範囲で実施 |
| 主な使用製品 | 化粧水・香水・シャンプー・ヘアカラー製品など |
| 美肌プロ毒性評価 | C |
ポリソルベート20の美肌プロ毒性評価はCです。まずは試験データの中身を見てください。
参照した資料では8.4%の試験で軽度の皮膚刺激が報告されています。一方で50名を対象にした100%濃度・72時間のパッチテストでは皮膚刺激反応はみられず、197名を対象にした2.4%配合のシェービング製剤の試験でも感作は確認されていません。濃度の高い試験ほど刺激が出たわけではなく、試験の条件によって結果が分かれている、というのが実際のところです。
ポリソルベートには20・60・80・85など複数の番号があります。数字が大きいほど強い、あるいは危険というわけではなく、結合している脂肪酸の種類を表す番号です。
| 表示名 | 結合している脂肪酸 | 主な役割 |
|---|---|---|
| ポリソルベート20 | ラウリン酸 | 可溶化が得意。透明な化粧水向き |
| ポリソルベート60 | ステアリン酸 | 乳化が得意。乳液やクリーム向き |
| ポリソルベート80 | オレイン酸 | 乳化・分散が得意。幅広い製品で使用 |
どの番号も同じポリソルベートの仲間で性質の違いは「どの油となじみやすいか」の違いです。番号の大小を品質や刺激の強さと結びつけないのが、正しい読み方です。
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手元の化粧品も調べてみませんか。美肌プロ毒性評価が出ます。
ポリソルベート20には20年以上の使用実績があります。目についてはウサギを使った眼刺激試験で非刺激に分類されています。
| 評価項目 | 内容 |
|---|---|
| 美肌プロ毒性評価 | C |
| 皮膚刺激性 | 50名試験(100%濃度・72時間)で刺激反応なし。8.4%の試験では軽度刺激の報告あり |
| 皮膚感作性 | 197名試験(2.4%配合)で感作なし |
| 眼刺激性 | ウサギ試験で非刺激に分類 |
| 使用実績 | 20年以上 |
刺激も感作も出なかった試験がある一方で、軽い刺激の報告もある。肌が敏感な方は結果にこの幅があることを知ったうえで製品を選んでください。
ポリソルベート20の仕事は混ざりにくいものをなじませることです。だから「何と組み合わせるか」がそのまま役割になります。
| 組み合わせ | 理由 |
|---|---|
| 香料・精油 | 水に溶けにくい香りの成分を溶け込ませる。透明な化粧水をつくるときに使われる |
| スクワランなどの油性成分 | 水と油をなじませる乳化の役割を担う。乳液やクレンジングで使われる |
| 組み合わせ | 理由 |
|---|---|
| 番号違いの仲間(ポリソルベート60・80など) | 役割が近いので複数入っていても効果が積み上がるとは限らない |
| ほかの洗浄成分(界面活性剤) | 界面活性剤どうしが重なるため洗い上がりの感じ方は製品ごとに違う |
成分表示でポリソルベート20を見かけたら近くに香料や油性成分がないか探してみてください。何を溶かすために入っているかが見えてきます。
ランクCという評価もあるため以下に当てはまる方は成分表示をチェックしてみるといいかもしれません。
いずれでもなければ透明な化粧水を透明なままにしている成分として受け取って構いません。
Q. ポリソルベート20は肌に悪いですか?
A. 美肌プロ毒性評価はCです。人での試験では100%濃度のパッチテストで刺激反応がなく、2.4%配合の製品で感作もみられていません。8.4%の試験では軽い刺激の報告があり、体質によっては合わないこともあります。
Q. 天然由来の乳化剤より刺激が強いですか?
A. 一概には言えません。天然由来だから低刺激とは限らず、合成だから高刺激とも限りません。成分ごとの試験データで判断することが大切です。
Q. 敏感肌でも使えますか?
A. 50名と197名の試験では刺激も感作も出ていません。ただ肌の状態は人によって違うので、心配な場合はパッチテストをおすすめします。
ポリソルベート20は表示のうえでこの形で記載されます。
水、BG、グリセリン、スクワラン、トコフェロール、
ポリソルベート20、フェノキシエタノール、香料
↑ここ
成分表示に「ポリソルベート20」があればこの記事で紹介した乳化・可溶化の成分です。透明な化粧水や香水の成分表示でよく見かけます。
美肌プロの成分データベースではポリソルベート20の詳細と安全性評価を確認できます。お使いの化粧水や香水の全成分表示と照らし合わせてチェックしてみてください。
透明な化粧水を1本手に取って、ポリソルベート20の近くに香料や油分がないか探してみてください。濁らずに透明なままなのは、この成分が溶かし込んでいるからです。
美肌プロは「合成成分だから危険」といった単純な判断はしません。評価の記号だけで決めず、どの濃度でどんな結果が出たかまで見てください。
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読み終わったら、気になる1本を検索してみてください。全成分と評価が一覧で出ます。