引き締め系のボディケア製品やシャンプーの成分表示で見かける「セイヨウキヅタエキス」。アイビーという別名で知っている方もいるかもしれませんが、化粧品での役割はご存じでしょうか。
美肌プロは配合実績の長さを効果の証拠として扱いません。分かっていることと分かっていないことを分けてお伝えします。この記事ではセイヨウキヅタエキスの正体と働き、安全性を正直にお伝えします。
セイヨウキヅタエキスはウコギ科植物セイヨウキヅタ(アイビー、ヘデラ)の葉や茎から得られる植物エキスです。ヘデラコシドCなどのテルペノイドや、クロロゲン酸などのフェニルプロパノイド、フラボノイドを含みます。1,300以上の化粧品に配合された実績があります。
皮膚を洗浄・引き締める働きや、抗酸化、保湿といった働きが理論上期待されています。メラニンや紫外線に関わる報告もありますが、いずれも理論上の話で化粧品の効能として認められたものではありません。ボディケア製品やシャンプーによく配合されています。
| 基本情報 | 内容 |
|---|---|
| 正体 | ウコギ科植物セイヨウキヅタ(アイビー)の葉や茎から得られる植物エキス |
| 期待される役割 | 洗浄・収れん・抗炎症・保湿(下記の通り根拠データは限定的) |
| 配合量の目安 | 具体的な推奨濃度の記載なし |
| 主な使用製品 | ボディケア・シャンプー・日焼け止め・マスクなど |
| 美肌プロ毒性評価 | A |
セイヨウキヅタエキスには皮膚コンディショニングや抗酸化、保湿といった働きが理論上考えられています。メラニンや紫外線に関わる報告もありますが、化粧品の効能として認められたものではありません。1,300以上の製品に配合されてきた実績のある成分です。
ただし正直にお伝えするとこれらの働きを裏付ける妥当性の高い試験データは現時点で見当たりません。配合実績の長さと、効果の科学的根拠は分けて考える必要がある成分です。
セイヨウキヅタにはファルカリノールとジヒドロファルカリノールという接触アレルゲンになりうる成分が含まれることが確認されています。ただしこれらの報告は植物との直接接触で起きたもので主に造園業など職業上の接触が中心です。
化粧品に配合されたエキスでの接触性皮膚炎の報告は見つかっていません。抽出過程でアレルゲンがほとんど含まれなくなる、または除去されている。その可能性が高いという見方です。
セイヨウキヅタ(アイビー)由来のエキスは部位の表記によって成分表示上いくつかの名前に分かれます。
| 表示名 | 部位の表記 | 主な役割 |
|---|---|---|
| セイヨウキヅタエキス | 部位を特定しない総称 | 収れん・保湿・整肌 |
| セイヨウキヅタ葉/茎エキス | 葉と茎を明示 | 抗炎症・収れん |
| セイヨウキヅタ葉エキス | 葉のみ | 収れん・抗炎症 |
「キヅタ」と「キズタ」の字のゆれも見かけますが、同じ植物を指します。どの表記でもアイビー由来のエキスと読み替えて問題ありません。
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手元の化粧品も調べてみませんか。美肌プロ毒性評価が出ます。
セイヨウキヅタエキス(葉/茎エキス)は医薬部外品原料規格2021に収載されており、旧表示名からの通算で20年以上の使用実績があります。
| 評価項目 | 内容 |
|---|---|
| 皮膚刺激性 | ほとんどなし(詳細試験データはなし) |
| 皮膚感作性 | 植物との直接接触での報告はあるが、化粧品配合製品での報告はなし |
| 眼刺激性 | データが見当たらず詳細不明 |
| 使用実績 | 20年以上、1,300以上の化粧品に配合実績 |
正直にお伝えすると安全性・効果ともに詳細な試験データが十分ではない成分です。長年の配合実績はあるものの、科学的な裏付けはこれからの部分が大きいといえます。
セイヨウキヅタエキスは水になじむ植物エキスで肌をひきしめる方向で使われます。ボディ用の製品でよく見かけます。
| 組み合わせ | 理由 |
|---|---|
| ボディ用の引き締め化粧品 | 収れん作用が期待され、この方向の製品に配合される |
| 毛穴やハリが気になる肌向けの処方 | ひきしめとうるおいの両方の働きが期待される |
| 頭皮用製品 | スキンケア以外でも、同じ方向の目的で使われる |
| 組み合わせ | 理由 |
|---|---|
| 乾燥が強く出ているとき | ひきしめる方向の成分なのでうるおいを足したい場面とは狙いが違う |
| 効果の裏づけを期待するとき | 詳しい効果はまだ研究段階の部分もあるとされている |
成分表示でセイヨウキヅタエキスを見つけたらその製品がボディ用かフェイス用かを見てみてください。使われ方に傾向があります。
セイヨウキヅタエキスはデータ上、問題になりにくい成分です。とはいえ、次に当てはまる方はセイヨウキヅタエキスの表示を確かめてみてください。
いずれでもなければ1,300以上の製品で使われてきた実績のある成分、という理解で十分です。
Q. セイヨウキヅタエキスは肌に悪くないですか?
A. 化粧品配合製品での接触性皮膚炎の報告は見つかっていません。ただし効果のほうは、妥当性の高いデータがまだ少ない成分でもあります。
Q. 引き締め効果は本当にありますか?
A. 理論上は期待されていますが、妥当性の高い試験データは現時点で見当たりません。配合実績の長さと効果の証明は別に考える必要があります。
Q. アイビーに触れるとかぶれる人がいると聞きました
A. 植物との直接接触では接触アレルゲンの報告がありますが、これは主に職業上の接触によるものです。化粧品に配合されたエキスとは分けて考える必要があります。
セイヨウキヅタエキスは成分表示でこんなふうに書かれます。
水、BG、グリセリン、スクワラン、トコフェロール、
セイヨウキズタエキス、フェノキシエタノール、香料
↑ここ
成分表示に「セイヨウキヅタエキス」があればこの記事で紹介した植物エキスです。引き締め系のボディケア製品やシャンプーの成分表示でよく見かけます。
美肌プロの成分データベースではセイヨウキヅタエキスの詳細と安全性評価を確認できます。お使いのボディケアやヘアケア製品の全成分表示と照らし合わせてチェックしてみてください。
美肌プロの成分データベースならセイヨウキヅタエキスの用途と安全性評価をそのまま確認できます。ボディ用の引き締め化粧品を1本、「セイヨウキヅタ」または「セイヨウキズタ」を探してみてください。「ヅ」と「ズ」の表記ゆれがあるのでどちらでも同じ成分だと思って探してください。
美肌プロは「配合実績が長いから効く」といった単純な判断はしません。配合実績が長いことと、効果が確かめられていることは別だという点を持ち帰ってください。
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